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脈が遅くなる徐脈性不整脈

心臓の洞結節が正常に機能して心臓が60~80回のポンプ活動を規則的に行っている状態を「正常洞調律」といいます。この正常洞調律の範囲を超えて脈が遅くなる(1分間に50回以下)タイプの不整脈が「徐脈性不整脈」です。徐脈性不整脈はさらに以下のように分けることができます。

  1. 規則的で遅い脈となる「洞性徐脈」
  2. 一時的に洞結節から電気信号が発生しなくなる「洞停止」
  3. 洞結節で正常に電気信号が発生しているのに心房に伝わらない「洞房ブロック」
  4. 洞結節からの電気信号が心房までは伝わるが心室まで伝わらない「房室ブロック」

洞性除脈

徐脈性不整脈の中でも「洞性徐脈」は洞結節自体に異常はなく一時的または無害である ケースが多いため、特に治療の必要のないケースが殆どです。

洞停止・洞房ブロック

「洞停止」ならびに「洞房ブロック」は、殆どの場合高齢者または虚血性心疾患(心臓の筋肉に血液を送る3本の動脈(冠状動脈)が狭くなったり、塞がったりして、そこから先の心筋が酸素不足に陥る状態)の患者さんに起こります。症状の進行により長時間の心停止をまねき、失神・突然死の原因となります。治療のためにペースメーカーの植込みが必要となる場合もあります。

洞停止

洞停止

房室ブロック

「房室ブロック」とは、心房まで伝わった心臓収縮のための正常な電気刺激が心室にうまく伝わらず、全身に血液を送る心室のリズムが遅くなったり、停止したりする状態です。

「房室ブロック」はその重症度によってⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度房室ブロッックに分けられます。

Ⅰ度・Ⅱ度房室ブロックは、電気刺激が伝わるのに時間がかかったり、時折うまく伝わらない状態であるのに対し、Ⅲ度房室ブロック(完全房室ブロック)は電気刺激が全く伝わらない状態であり、めまい、失神、息切れ、疲労感を伴います。Ⅲ度房室ブロックは失神や突然死につながる恐れがあり、ペースメーカー植込みによる治療が必要となります(Ⅱ度房室ブロックでもペースメーカー植込みが必要となる場合があります)。

III度房室ブロック

III度房室ブロック

P波はP波で一定の周期でみられ、R波は別に一定の周期となっています。心房からの刺激が心室に伝わらない状態で、完全房室ブロック(III度房室ブロック)のときの典型的な状況を示しています。

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