ESUS(塞栓源不明脳塞栓症)
ESUS
潜因性脳梗塞の原因の多くは、様々な検査でも塞栓源疾患の検出ができない脳塞栓症と考えられ、「病巣より近位側の動脈狭窄や塞栓源心疾患を持たない、非ラクナ型脳梗塞」を「塞栓源不明脳塞栓症(ESUS: Embolic Stroke of Undetermined Source)」と呼ぶ疾患概念が2014年に提唱されました。
| ESUSの原因 | 低リスク心内塞栓源 |
|---|---|
| 潜在性発作性心房細動 | |
| がん関連血栓症 | |
| 動脈原性塞栓 | |
| 奇異性塞栓症 |
ESUSの原因として以下のようなことが考えられますが、その中でも潜在性発作性心房細動が最も頻度が高く且つ重要と考えられます。
潜在性心房細動を検出するためには、心電図の測定時間が長ければ長いほど検出され易いことは自明ですが、一般的には24時間ホルター心電図検査までしか行われていなことが多いようです。
ESUSの診断基準
- ① CT またはMRI でラクナ梗塞が否定された梗塞病変
- ② 梗塞巣に関連する頸部動脈または脳動脈の閉塞ないし50%以上の狭窄が存在しない
- ③ 高リスク塞栓源心疾患が存在しない
- ④ 脳梗塞を起こし得る特殊な原因(血管炎,動脈解離,片頭痛,血管攣縮,薬剤など)が存在しない
引用:Lancet Neurol 13: 429–438, 2014
ESUSの診断手順
ESUの診断は、症候を把握しつつ、CTやMRI、心電図検査などを組み合わせて診断を進めていきます。


※第40回日本脳卒中学会講演 シンポジウム 潜因性脳卒中の診断手順,脳卒中38:434-441,2016
精密検査で心電図情報は重要な手がかりとなります。従来は24時間ホルタ心電図検査が主流でしたが、近年では2週間以上連続して心電図記録ができる製品も登場し、診断精度が向上してきています。


