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AEDコラム
2026.04.21

AEDの使い方を練習する方法は?練習の重要性や講習場所も解説

AEDは音声ガイダンスに従えば誰でも使えるように設計されていますが、緊急時に慌てず落ち着いて対応するには事前の練習が欠かせません。救急車到着前の数分間で適切な救命処置ができるかどうかが、傷病者の生存率を大きく左右するためです。

当記事では、AEDの使い方を練習する重要性、実際の救命手順、AED講習で学べる内容、AED講習を受けられる場所などを詳しく解説します。事前に講習を受けて実機に触れることで、いざというときに自信を持って行動できるようになります。

 

1.AEDの使い方を練習する重要性

AEDの使い方を練習しておくことは命を救うために重要です。緊急時に落ち着いて対応できることと、救命処置ができるかどうかで生存率が大きく変わることが主な理由です。ここでは、練習の重要性を2つの観点から解説します。

 

1-1.いざというときに落ち着いて対応するため

AEDは設置場所が増えていますが、実際に使う場面では緊張や焦りで手が止まりやすく、手順を思い出せないことがあります。練習経験がないと、目の前で人が倒れても「触ってよいのか」「何から始めるのか」で迷い、とっさに救命行動へ移れません。練習で電源を入れる→音声に従う→胸を露出してパッドを貼る→解析中は離れる→必要ならショック→すぐ胸骨圧迫に戻る、という流れを体で覚えておくと安心です。 また、練習をしておけば、周囲に119番通報とAED手配を依頼する、胸骨圧迫を交代してもらうなど役割分担の声かけも練習できます。「失敗したらどうしよう」と固まる不安が減り、行動に移しやすくなります。

 

1-2.AEDによる救命処置ができるかどうかで生存率が大きく変わるため

AEDを含む一次救命処置をその場で実施できるかどうかで、1か月後の生存率は大きく変わります。令和7年版消防白書では、一般市民が目撃した心原性心停止で、応急手当ありの1か月後生存率は15.3%、応急手当なしは7.9%と約1.9倍でした。社会復帰率も、応急手当あり10.4%に対し、なし3.7%と差があります。さらに市民がAEDで除細動まで行えた場合、1か月後生存率は53.6%、社会復帰率は44.4%と報告されています。

出典:総務省消防庁「令和7年版 消防白書」

救急車到着前の数分を埋められるかが分かれ目になるため、実機に触れ、貼付位置や解析中に離れる動作、周囲への119番依頼まで一連の流れを練習しておくことが重要です。練習を重ねることで、救命のチャンスを最大化できます。日頃から設置場所も確認しましょう。

 

2.AEDを使用した救命の手順

心停止が疑われる場面では、救急隊の到着前に行う一次救命処置が生存率を左右します。AEDは音声ガイドに従えば初めてでも操作しやすい機器ですが、前提として「通報」「胸骨圧迫」「AED」の順に止めずに進めることが重要です。また、救命処置は1人で抱え込まず、周囲の協力を得て役割分担すると手順が途切れにくくなります。

1 反応を確認し、大声で助けを呼ぶ。周囲に119番通報とAED手配を具体的に依頼する(「あなたは119番、あなたはAED」)。
2 呼吸を10秒以内で確認し、普段通りでなければ心停止を疑う。呼吸があれば横向きに寝かせ、救急隊を待つ。
3 呼吸がなければ直ちに胸骨圧迫を開始する。腕を伸ばし、胸の中央を1分間に100~120回のテンポで、成人は約5cm沈む深さを目安に強く速く押す。
4 胸骨圧迫30回→人工呼吸2回を繰り返す。人工呼吸に自信がない場合は胸骨圧迫のみを継続する。
5 AEDが到着したら電源を入れ、胸を露出してパッドを貼る。解析中とショック直前は傷病者に触れないようにする。
6 「ショックが必要」と指示されたら、全員が離れていることを確認し、ショックボタンを押す。以後は音声ガイドに従い胸骨圧迫を再開し、救急隊到着まで電源を切らずパッドも付けたままにする。

胸骨圧迫は中断が少ないほど効果が高いと考えられているため、パッドを貼る際も手早く行うことが重要です。貼付位置に迷った場合はパッドの図を参考にし、汗や水分があれば拭き取ってから貼り付けます。また、しゃくり上げるような不規則な呼吸が見られる場合も「呼吸なし」と同様に扱い、手順を進めましょう。貼り直しは最小限にとどめ、胸骨圧迫を止めないよう意識することが大切です。

AEDの使い方や手順 | AEDについて | AEDはフクダ電子

 

3.AEDの使い方はAED講習で練習できる

AED講習では、心停止傷病者に対する救命の流れとAEDの使用方法を実践的に学べます。電源の入れ方、電極パッドの貼り方、電気ショック時の注意点など、具体的な操作を訓練用のAEDを使って練習します。たとえば、小学生から大人の場合は右鎖骨下と左わき腹に、未就学児の場合は胸と背中にパッドを貼り付ける位置を確認できます。

また、胸骨圧迫による心肺蘇生法についても学びます。胸の中央を1分間に100~120回のテンポで、約5cm沈むように圧迫する方法を、人形を使って練習します。AEDは音声ガイダンスで操作を指示してくれますが、緊急時に慌てず対応するには事前の練習が大切です。講習を受けることで、実際の緊急時にも自信を持ってAEDを使った救命処置が行えるようになります。

 

4.AED講習はどこで受けられる?

AED講習は、消防署、日本赤十字社、AEDメーカー・販売会社、職場など、さまざまな場所で受けられます。それぞれ内容や受講方法が異なるため、自分に合った講習を選ぶことが大切です。ここでは、AED講習を受けられる代表的な場所を紹介します。

 

4-1.消防署

消防署では、AEDを含む救命講習を実施しています。近所の消防署だけでなく、全国の消防署で受講できるケースもありますが、開催頻度、費用、スケジュール、申し込み方法は地域や消防署で異なります。居住地または勤務先の地域など受講条件が設けられる場合もあるため、受講前に最寄りの消防署へ問い合わせ、内容と条件を確認しましょう。講習時間は約3時間が一般的で、申し込みは消防署でも実施場所は別の場所の場合もあります。

 

4-2.日本赤十字社

日本赤十字社では「救急法」講習でAEDを含む一次救命処置を学べます。基礎講習は満15歳以上が対象で、手当の基本、胸骨圧迫や人工呼吸の方法、AEDを用いた電気ショック、気道異物除去などを習得します。定員は30人を標準とし、講習時間は4時間、受講費は1,500円です。全課程修了者には受講証が交付され、検定合格者には認定証が交付されます。全国の支部や赤十字施設で開催され、各都道府県支部のホームページで日程と会場を確認して申し込みます。

 

4-3.AEDメーカー・販売会社

AEDメーカーや販売会社でも講習を実施している場合があり、AED導入時だけでなく導入後に受けられることもあります。講習内容や会場、費用、日程、実施人数の条件は会社ごとに異なるため、直接問い合わせて確認しましょう。例として、フクダ電子のAED講習会「F'session」では、胸骨圧迫とAEDの使い方を中心に実技で学び、映像で手本を見ながら一連の流れを練習します。メインパートは45~60分で、受講証も発行されます。

胸骨圧迫とAEDの使い方を学べるフクダ電子のAED講習会「F'session」の詳細はこちら

 

4-4.職場

職場でもAED研修や講習会を実施できます。自治体や消防署などが、救命講習に必要な資機材(訓練用AED、胸骨圧迫の訓練人形など)を貸し出している場合があり、社内で講習を開くことも可能です。通報、胸骨圧迫、AED操作の役割分担まで練習すると安心につながります。また、フクダ電子で取り扱う「AED操作トレーニングツール」は、訓練用のAEDや人形を使って実技を反復できる教材です。社内で講習を行う場合は、「AED操作トレーニングツール」を利用するのもおすすめです。

フクダ電子のAED操作トレーニングツールの詳細はこちら

 

まとめ

AEDの使い方を事前に練習しておくことは、緊急時に落ち着いて対応し、救命率を高めるために重要です。心停止傷病者への応急手当の有無で1か月後の生存率は約1.9倍、AEDによる除細動まで行えた場合は53.6%まで上昇します。救急車到着前の数分間が命を救う分かれ目です。

AED講習では、電源の入れ方、パッドの貼付位置、電気ショック時の注意点など、実機を使った実践的な訓練ができます。消防署、日本赤十字社、AEDメーカー・販売会社、職場などで受講可能です。練習を重ねることで、いざというときに自信を持って行動できます。

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