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心電計物語 -熱き憶い出-

熱ペン直記式心電計の開発...臨床検査としてルーチン化

1951年(昭和26)福田孝はアメリカの直記式心電計を手本にして国産初の熱ペン直記式心電計(RS-1型)を試作。(写真2)直記式心電計はその場で心電図を記録ができる利便性に優れた器械でした。ところが、周波数特性が悪く、写真式に比較すると高周波領域を忠実に描く性能は格段に落ちていました。心電図のQRSが低くでたり、QRSの結節がなくなったり、Q波が浅くなったりしたものです。
1957年(昭和32)頃より熱ペン式の周波数特性も徐々に良くなり、心電計の普及が始まりますが、初期には撮影式か熱ペン式かで学会で盛んに論議され、学位論文のテーマにもなりました。
1960年(昭和35)頃には熱ペン式の周波数特性は50-60c/sまで伸びて、波形の忠実度が向上しました。周波数特性以外でも、ST-Tの波形に微妙な影響のあったカルバーのゼロ線復帰の問題、振幅特性、国産記録紙の問題等もありましたが、これらの問題を克服する為に先生方のご指導の下に、各メーカーが必死に研究を重ねてレベルアップしていったわけです。そうした努力の結果、熱ペン式の性能が向上し、本格的に熱ペン直記式心電計が病医院に普及して臨床検査としてルーチン化していくことになりました。

昭和26年国産初の交流電源熱ペン直記式心電計 RS-1

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